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『槍道とは』
槍道は短い歴史を持っています。真槍を持って生死を賭けての勝負、武士の芸ごとの一環となったり、人間育成の方法であったり、流派として発達したりいろいろ変化を起こして今日に至っています。
槍道は、体力の強弱や体の大きさにあまり関係がない。つまり、身体的な差がなくても行え、長く続けられるものです。
『槍道』とはどのような武道であるか、また、槍道の目的と効果はどのようなものでしょう。

全日本槍道連盟では『槍道の理念  (究極的な目的)  』として次のように考えています。
『槍道とは、槍の理法の修練による人間形成の道である。』
つまり、槍道とは、槍道を行うことにより人間が生まれながらにして持っている『すばらしい性格』を引き出し、それを磨き、鍛え、育てていくということです。
それと同時に『槍道修練の心がまえ』として、『槍道を正しく熱心に学ぶことにより、心身を練磨し、旺盛なる気力を養い、槍道の特性を通じて、礼節を尊び、誠を尽くし、常に自己の修養に努める。似って国家社会を愛して広く人類の平和繁栄に寄与せんとするものである。』と述べています。

槍道を正しく熱心に学ぶことにより、心や体を磨き、鍛え、元気な力を養い、槍道を通じて、礼儀と節度を尊重し、約束を守らない、人を裏切らない心を大切にし、誠意を尽くして、常に自分自身の向上のために努力し続ける。また、日本を愛して広く人類の平和に貢献しようということです。
また、槍道を行っていく心構えに『勝敗』はありません。本来の目的を外れ、槍道の目的を勝敗にさだめることは良くありません。槍道は勝ち負けへのその過程自体が目的なのです。

『槍道のルール』(全日本槍道連盟ホームページより)

試合は、全日本槍道連盟が定めた試合・審判規則に基づき有効打突を競うものです。
試合場の床は板張りを原則とし、境界線を含み、一辺を9mないし11mの正方形または長方形とします。

試合時間の基準は5分です。勝敗は3本勝負を原則とし、試合時間内に有効打突を2本先取したものが勝ちですが、一方が1本を取りそのままで試合時間が終了したときは、この者を勝ちとします。試合時間内に勝敗が決しない場合は延長戦を行い、先に1本取ったものを勝ちとします。また、判定もしくは抽選により勝敗を決めあるいは引き分けとすることもできます。

団体試合では『勝者数法』(勝者回数によって団体の勝敗を決し勝者が同数の場合は総本数の多い方を、総本数が同数の場合は代表者戦によって勝敗を決する方法)と『勝ち抜き法』(勝者が続けて試合を行い、団体の勝敗を決する方法)がありますが、その他にも各大会で定めた方法により勝敗を決することができます。

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